古代の食品包装

古代人も我々現代人と同様に、食品の収納に工夫を凝らしていました。科学技術を使えない一方、動植物や水を摂取する点は現代と変わりませんでした。ですから単なる入れ物を作るのではなく、自然の力を借りながら保存効果を生み出す必要もあったのです。つまり竹筒や貝殻へのパッキングに加え、保存効果のある葉っぱを用いたラッピングや、シーリングにも苦心しました。シーリングとは食品が漏れないように封をすることであり、食品を守ることに繋がります。もちろんシーリングと共に、包装材の内部にも注意する必要がありました。食品と包装材との接触で問題が生じないように、包装材の洗浄、消毒を考慮しなければならなかったのです。それを象徴するであろう大きな変革が、土器から陶磁器への交代でした。食器として常に清潔を保つことのできる容器としては、陶磁器に軍配が上がったのです。

時代が下ると、食品包装の世界に「外箱」という概念が生まれました。それまでは一つ一つをラッピングすることで事足りていましたが、遠方の人に贈るような事情が増え始めると、個々の食品をさらに纏めて入れられるような容器が求められるようになったのです。外箱と個別の包装とで2重の安全を作ろうとしてきたわけですが、そもそも「安全」を担保するためには、何から守るのかを明確化する必要があります。具体的に挙げるならば、一つは生物の侵入、二つには汚れ、三つには物理的衝撃です。生物とは、ネズミ等の小動物に加え、微生物をも指します。汚れとは、手垢、毒性の化学物質、空中の塵を意味します。物理的衝撃とは、熱、水、空気、光、圧力によって生じる変質・変形です。これら全てを排除して食品を安定的に供給できるように、接着剤やバンドが開発されるに至りました。

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