プラスチックの帯電性

プラスチックの帯電現象はフィルム包装でいろいろな障害の原因となっています。具体的に上げると、フィルム巻取時のシワ発生、重ねあわせたパウチが分離しにくくなる、といったようなことです。あるいは、ボトルやカップなどの成形品にほこりが付着して美観を損ねる場合があります。プラスチックのような絶縁体同士の帯電現象は、物質同士を接触させておいて引き離したり、摩擦したりすると静電気が発生するために起こるもので、接触だけでは帯電量は少ないですが、摩擦によって実質的な接触面積が大きくなることにより帯電量が大きくなってしまいます。このようなプラスチック材料の帯電性はその化学構造によるところが大であるため、プラスチックの種類によって帯電性の程度が決まってしまいます。例えば、ナイロンはプラス側に帯電する傾向が強く、ポリテトラフルオロエチレンはマイナス側に帯電する傾向が強いといった具合です。このような物質固有の帯電傾向は、帯電列で表されます。帯電性を決める化学構造としては、特に極性基の影響は大きいと言われています。一般に、電子“吸引性”の強い基をもつプラスチックではマイナス側への帯電傾向が強く、反対に電子“供与性”基をもつものではプラス側に帯電する傾向が強いといわれています。ところが、プラスチック材料の分子の配列状態や結晶構造、表面の汚れや雰囲気(特に湿度)によっても帯電極性を含めた帯電性が変化することも知られています。静電気障害のもう一つは、放電です。プラスチックフィルムでは、特に放電が起こりやすく、プラスチックにコーティングを行う場合、放電によってフィルム表面に複雑な電荷分布が生じ、その模様がコーテイング面に現れたりすることがよくあります。

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