機能性医薬品包装

医薬品包装に用いられている包装形態には、錠剤・カプセル、散剤・細粒剤、顆粒剤、液剤、注射剤、軟膏・座薬といったものが挙げられます。使用される包装材料は、ガラス、金属、紙、プラスチックなどでありますが、プラスチック材料の使用が増加しています。医薬品の包装形態は、医薬品の剤形によって異なり、自ずとその要求特性にも違いが出てきます。錠剤・カプセル、散剤、頼粒剤などの固体の医薬品は、防湿性が最重要課題です。また、ビタミンC剤のように酸素ガスバリア性が特に必要なものもあります。さらに服用するときの便利性も重要なファクターです。液剤や注射剤・輸液などの液体の医薬品の場合は、水蒸気のバリア性が当然必要になりますが、包装材料と薬品との相互作用を十分に考慮する必要性が出てきます。すなわち、包材の耐薬品性、抽出性、吸着性などが重要課題となってきます。軟膏・坐薬などの粘性体の場合、バリア性が要求されます。また、薬剤を取り出すときの便利性も重要課題となります。医療の分野では、薬剤による事故が時々発生します。医療事故の原因は、ヒューマンエラーが第一の原因ですが、医薬品自体に事故を誘発する要因が潜在していることも忘れてはいけません。そこでこの危険要因を、包装・表示技術によって排除する対策が実施されています。このような対策は、医療事故のリスクを最小限に留めるもので、「リスクマネジメント」と呼ばれてきました。この「リスクマネジメント」は、どちらかというと、事故発生後の対応に主眼が置かれたもので、最近は更に一歩進んで、事故が起こることを前提として安全環境づくりを行う「セーフティマネジメント」へと大きく転換されつつあります。発生する可能性のある事故を想定して、その事故を起こさないように設計された製剤は「セーフテイマネジメント製剤」と呼ばれています。セーフティマネジメント製剤の多くは、包装・表示技術を駆使してその安全性を確保するものです。このため、医薬品包装には、食品・飲料包装とは異なる包装設計が要求されます。具体例として挙げられるのは、ダブルパック輸液剤やプレフィルドシリンジ注射剤などです。

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